ハンドライフルと聞いて、「これは何だ?」と首をかしげる人もいらっしゃることと思います。ライフルと名がついているからには、きっと長い猟銃のような鉄砲の一種には違いないが、ハンドと頭についた文字から考えると短いハンドガン、つまりピストルのような物なのか?...等々。
実は、これは日本の銃刀法の取り扱い上の分類からすると長い銃の仲間に入ります。しかしこの銃が創られた目的は、ピストルでの標的射撃を行うことを最終目的としその前段階での練習用の銃として用いることだったそうです。
「NO MORE GUN! と言われている時代に、ピストルの話など不謹慎な!」とお叱りの言葉が聞こえるようですが、現実に日本での銃の所有、特に拳銃所持の規制に関しては世界中で一番厳しく空気拳銃で500人以内ときめられており、装薬(火薬を用いて弾丸を発射する)拳銃は実際に一般人で所有している人は5本の指に余る数だそうです。しかも日本では、ピストルは標的射撃の目的でしか民間人の所有は認められていません。「標的射撃」とは、標的に向かって射撃をしてその命中精度を競う行為のことですが、射撃とは原始時代から人類の生活維持の技術として狩猟等に生かされ行われてきました。人類最初の射撃は「投石」で始まり、「より遠くに、より正しい」命中を求め「弓矢」を発明し、さらに火薬の発見により14世紀の初期、中国において「銃」が発明され射撃技術は飛躍的に進歩する事になります。
確かに銃は、最初は狩猟で動物の命を奪ったり、さらに、戦争・犯罪等で尊い人命を奪ったりする恐ろしい道具として発展してきました。しかし射撃競技というスポーツの道具としても生かされています。古来射撃は、人間形成に通じる道とされ、正確な命中を求めるには堅確な身体と沈着な精神が必要とされ、自己修養に最も適した実技とされています。「射撃は、意志のスポーツである」という言葉が示すように、射撃競技は、自らに打ち勝つスポーツであり、自らの記録を破ったときのよろこびはまた格別です。
話をハンドライフルにもどしますが、現在日本で射撃を始めるには銃刀法で規制された銃の所持許可を受けなければなりません。この所持許可が比較的簡単にとれるのが、エアーライフルです。ハンドライフルもエアーライフルの所持許可で持つことが許されています。長いライフル銃を用いた射撃競技では銃の他に、射撃専用のコート・ズボン・グローブ・シューズ等の装備を用意しなければいけませんし、なによりもフル装備で8kgにもなる銃を持ち歩かなければ練習出来ません。その点ハンドライフルであれば、ウエアーや靴もジョギングをするときのような軽装で済んでしまいますし、銃も重さが1.3kg、長さが80cmぐらいのものですので取り扱いはかなり楽になります。
どうですか?ゴルフもいいですが、ハンドライフルで射撃競技の醍醐味を味わってみませんか?